「複業」という言葉を新聞で見かけました。複数の仕事をかけ持つ、書籍『ライフシフト』に言う「ポートフォリオワーカー」のようなワークスタイル。
それを推奨する時代に向かっているというのですから、副業禁止が標準だった日本の職場も、徐々に変わっていくのかもしれません。
田舎と都市を比較しつつ、自由な社会、自由な価値観について議論するシリーズ「ソシエテ・リベルテ」でも、「複属化」をキーワードに、一人ひとりの価値を広げる社会のあり方を考えてきました。
その視点からは、自らを分けてさまざまな可能性を広げる場は、なにも「業」に限りません。地方創生の視点からは、「関係人口」ということが言われるようになってきていますが、まさに地域との「関わり」を持つことも、社会とリンクした「複属」の姿。
自らの関わりしろを広げていくことは、複数のコミュニティに多重参加する「分人」に向けた道筋とも重なります。
これまでのディスカッションからは、
- 都市と地方の関わり方はグラデーションである
- 都市から地方へだけではなく地方から都市に伸ばす双方向性があってよい
- 関わりしろとは結局は「人」への関わりしろ
- 人生100年時代には学びなおし(知識の場)も関わりしろのひとつの形態
- 関わりが「見える化」できる適した規模感がある
- 弱さを見せること(バルネラビリティ)が関わりしろを生む
- 都市に比べて田舎のコミュニティは異質性が高い
などの発見・議論が出てきました。
そしていよいよ最終回! ソシエテ・リベルテは、これら議論を下敷きに、「都市と地方の関わりしろに向けた提言」をまとめます。
あなたもぜひ、この場をご一緒しませんか。参加は無料です。
地方創生に興味のあるあなたに。次の人生のあり方を考えるあなたに。地方出身のあなたに。地方との関わりを持ちたいあなたに。
常連メンバーを中心に、多様な企業人、地方人、学生、クリエイター、メディア関係者、研究者らが意見を交わしています。覗くだけでも大丈夫。ぜひ、ご参加ください。
ソシエテ・リベルテ「複属化する社会と関係人口~都市と地方の関わりしろ~」
【開催概要】
日時 2018年2月16日(木)19:00~21:00
会場 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
費用 無料(懇親会参加費は1,000円)
定員 20名(参加申し込みはこちらから)
【プログラム】
19:00 話題提供「複属化する社会と「関わりしろ」」
・庄司昌彦(GLOCOM主任研究員)×小橋昭彦(NPO法人情報社会生活研究所)
19:30 ディスカッション「都市と地方の「関わりしろ」を創出する」
・前川徹(GLOCOM所長)
・山口智幸(パナソニック株式会社スペース&メディア創造研究所)
・田窪亜矢(ホームワーカーズコミュニティ株式会社代表取締役)
・市毛勇治(日本経済新聞社)
・永原篤(株式会社オープンソース・ワークショップ代表取締役)
・藤井貴志(株式会社インプレス執行役員/編集長)
・菊池映輝(GLOCOM客員研究員/慶應義塾大学政策・メディア研究科博士課程)
・朝重倫太郎(ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)
・橋本大也(デジタルハリウッド大学教授)
21:00 懇親会
22:00 閉会
取り上げる「田舎」は、最近熱いと評判になっている「兵庫丹波」地域です。毎回、現地からも複数名が参加し生の声をふまえるとともに、他地域の事例も出し合って熱気のある議論が進んでいます。
地域づくりの最前線をキャッチアップする意味でも、貴重な場になっています。