地域デザイン実践講座2回目開催レポート

地域デザイン実践講座2回目

国内各地で次々とヒット商品を手がける近藤さん
大企業や都市部とのつながりの中で見てきたものもひっくるめて
地方でのデザインのあり方を常に考えてます。

そんな近藤さんから、今回はデザインシンキングの真髄をお話しいただきます。

まずはアイスブレイク
売れるデザインについて

売れるデザインとは?
目に止まるもの。。
心に止まるもの。。
自分に関係あると思わせるもの。。

続いて
京都の老舗赤味噌屋の後継になったつもりで
味噌を売るためのコンセプトやデザインを考えます。

高級なイメージで木の樽のパッケージ。。
手作りのこだわりと使いやすさ。。

近藤さんから、
「まだまだですね」
と厳しいお言葉をいただきます。

売ることを前提としてマーケティングの視点から考えると
既存の延長戦のアイデアになってしまうとのこと。

それから、情報量がものすごい勢いで増えている今、
大手企業のように資本も人手もかけられない地方の事業所にこそ
デザインシンキングが必要になってきます。

デザインシンキングは
デザイナーが発想している方法を真似た考え方
それはつまり、人間を中心に考えるということ。

売る方法から考えるのではなく、
なぜ人はそれを買うのか。

その人はなぜそれを買って、そしてどのように使うのか。

現場のリアルを掴んで、それならこうした方がいいんじゃないかと考え、
プロトタイプをつくって検証する。

これを何度も繰り返しながら、その人も気づいていないような
本当に欲しかったものを生み出す。

ポイントは”共感”だそうです。

Appleは世界を変えるという信念のもと、iPhoneを発売しました。
だからこそ、人々は長蛇の列を作りiPhoneを買い求めます。

タッチデバイスの全画面が便利ですよ
というようにhowやwhatから考えるのではなく
なぜ、自分はこれをするのか
whyの部分が根底にあるからそこに共感が生まれる。

そこから1秒で伝わるようなデザインをして
試作や検証を何度も繰り返す。

ということがデザインシンキングの手法だそうです。

そして、
近藤さんが実際に手がけた事例をご紹介いただきました。

ターゲットは自分
自分の想いに共感してくれる人は必ずいる。

その想いを元に仮説、コンセプトを立て
試作し検証を繰り返すことで必ず欲しいと思う商品になる。

このアイデンティティデザインは
リソースが限られる地方の事業所にこそ必要性を感じます。

デザインシンキングをがっつりと学んだところで
またデザインを考えるワークショップを行います。

塩、たわし、ろうそく、紙コップ
自分はそこの事業所の跡取りで、売らないと家族を養えない
というようなつもりで真剣に考えます。

今回のワークショップは次回に持ち越しますが

どんな話が出たのか、たわしを例に聞いてみます。
ファッションのバッジ。。
食材をおくお皿。。
地球に優しい暮らしを醸し出す。。
動いたりおもちゃや人形のようなたわし。。
などなど
最初の赤味噌に比べるとだいぶ枠から外れたアイデアが
どんどん出てきます。

自分が本当に欲しいと思えるかどうか
そして、楽しく事業を行うことが第一だと話します。

近藤さんたちは、
その地域でその人が何のためにその事業をしているのかを伝えるために
デザインをしているのだそう。

そんな人気デザイナーに講座をしてもらえて
何ともありがたいお話です。

次回どんなデザインが出てくるのか
楽しみです。

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2017年度地域デザイン実践講座の開催レポートはこちらから
地域デザイン実践講座1回目開催レポート
地域デザイン実践講座2回目開催レポート
地域デザイン実践講座3回目開催レポート

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