空き家の価値について
いろんな立場の視点からみんなで考える
今年度の空き家活用塾コース第3回目です。
今回は前半、空き家リノベーションの実態ということで
会場にもなっている衣川會館の改修の様子を出町さんからお話いただきました。
衣川會館の改修プロジェクトは2015年の2月スタート
佐治倶楽部を中心に地域でどのように活用していきたいかどんな場所が欲しいか考えるとこから始まったそうです。
土間の壁側にゴミが山積みに置かれていたり、畳が柔らかくなってしまっていたり、
広くて部屋がたくさんあるので、大人数の家族が借りて住んでいたようですが、
かなりボロボロだったようです。
床を張り直し、壁も塗り直し、柱を補強し
地域の人が集う拠点になった衣川會館
出町さんの話をもとに実際の建物を観察します。
後半は、受講生でもあり相続相談アドバイザーの西垣さんも交えてパネルディスカッション
西垣さんは元不動産業者さんで、
相続に関することを誰に聞いたらいいかアドバイスをしたり、空き家に関する相談にのったりされています。
持ち主の方が亡くなられた場合、実印はどこまで必要なのか
預貯金のようなきっちり一円単位で割れるものと違い、家は分けることがなかなかしにくいのでもめやすい。
それも、相続税がかかるような財産がたくさんあるところは、親がきっちりと手続きをされている場合が多く
田んぼと家くらいしか残らないから、親が何も言わずに亡くなってしまうケースが1番もめやすいのだとか
思い出の家だから残したいとか、管理が大変だから手放したいとか、
子どもたちにもいろいろな想いがあるので、もめごとを防ぐためにも
親御さんがこの家をどうしてほしいのか、残してほしいのか、誰も住まないなら売って分配するようにとか
エンディングノートのようなものに一筆残しておくだけで全然違う
遺言状のような効力や法的なものではなくてもそれが1番もめない方法なのだそうです。
その他にも、固定資産税のこと、賃貸の場合のリフォームのことなど
普段聞けないたくさんのことを話してくださいました。
一言で空き家を活用すると言っても、いろいろなことが絡み合って前に進まない
そんなことも知っておくと、空き家になる前に何かできることもありそうです。
受講生同士の知見交換、意見交換が活発になればなるほど、
答えのない空き家の課題に明るい光が見えてきますね。
次回は4回目最終回。
日本中でこれからどんどん増えていく空き家を
資源として楽しく活用する空気が丹波から作っていけたらいいですね。