空き家活用塾2回目「空き家を読み解く術-空き家の探し方と活かし方-」開催レポート

空き家活用塾コース2回目です。

今回は、空き家の探し方、活かし方
空き家はどうやって探しますか?

不動産屋さんや空き家バンク、自治会などの地域を探したり、知り合いのコネクションなど
いろいろな方法がありますが、ただ単に空き家を借りればいいということではありません。
家は大切な財産だし、地域側もよくわからない人が入ることに不安があったりもするので、
信頼関係を構築することも空き家活用には重要なポイントです。

出町さんがお住いの家は、家主さんが地域にあらかじめ出町さんのことをお願いしておいてくれたそうです。

ミミさんから、住まいるバンクについてご紹介。
空き家を探されている方に、どれくらいの予算でどのような条件が必要か
いろいろお話をしながら地域や物件をご紹介する。
その中で必ず聞くこと、これからの人生をどのように過ごされたいかというライフプランについてだそうです。

住まいるバンクではこれまで40件ほどの物件の制約があったそうです。
その中でいくつか事例をご紹介いただきました。

都会から移り飲食店をされる方は、駐車場のことやすぐお店が始められるような綺麗な建物を考えて物件をマッチング。
またせっかく物件を決めて住み始めても、建物の管理状態があまり良くなく、仕方なく他へ移ることになったり、
新規就農を目指し丹波へ来たご夫婦は旦那さんを支えるために奥さんが神戸まで通勤しやすいようにインターの近くの物件を探したり。

地域の自治会長さんや農会長さんも交えて、日役や村の規約など、あらかじめお話ができるようにセッティングするそうです。

最後に、前回のお話で出て来た雪害で修繕が必要になった物件が、住まいるバンクから取り下げられ、所有者さんが取り壊しを決められたこともご紹介いただきました。

建物がどのように管理されているかによって、どういう風に使うことができるか、どんな人が地域に来てくれるかも変わってくる。
可能性をたくさん残した状態で管理ができるよう、所有者さんだけの問題ではなく、一人一人の意識が重要になってきます。

お次は出町さんに、これまでの空き家活用においての失敗体験から
空き家を見るポイントを伝授いただきます。

新建材が貼ってあるところは、その裏までよく見ること。
大工さんが言うことは信じた方がよく、出町さんはその昔シロアリが出るんじゃないかと忠告を気にせず痛い目にあったそうです。

朝、昼、晩、見に行くようにする。
昼間はわからないけど、朝晩は交通量が多かったりなんてこともあるそうです。
近所の方とよくお話をして情報を集めて、敷地には何度も足を運ぶ。

敷地のまわりをぐるぐる回り、建物の足元をよく見る。
下を見たら上も見る。天井にシミがあれば雨漏りする可能性も。

それから雨の日に建物を見る。
雨樋や草など水には気をつける。などなど

建物だけでなく、周辺の環境もよく見て
空き家の活用につなげられそうな強みがないか、
こんな風に管理ができるんじゃないかな
なんてことも考えながら空き家を見るそうです。

たくさんのポイントをご紹介いただきました。
自分が住む家を長く保つためにも管理の目を養いたいですね。

最後はワークショップ。

配られたのは修繕が必要な家の各部署の写真
これを見ながら、この家をどこから直すかみんなで相談します。

あるお家は、屋根の雨漏りと見た目を重視して改修することに。
自分たちでできるところから始めたお宅もありました。
シロアリは5月6月7月が1番飛ぶそうとの豆知識も出ました。

空き家を活用したい人がいるのに
管理してなかったがためにその可能性が失われてしまうなんてことのないように
私たちも建物の管理の意識を普段から持っていきたいものですね。