マリオさんみたいな存在を増やすための、野遊びリーダー塾3回目
まずはじめは薔薇のとげクイズ!
女性などによく贈られる薔薇の花、綺麗な花にはトゲがある。
ということで、
薔薇のトゲは
真横に出ているでしょうか?
それとも、上に出ているでしょうか?
はたまた、下に出ているでしょうか?
正解は。。。
はい、下向きでした!
なぜ下向きかというと、それはツル性の植物だから。
よく伸びるツルは下向きにトゲがあることで、
引っかからずに他の植物の間をすり抜けて伸びていけるのだそう。
贈り物として一般的に使われる薔薇の花。
よく目にしているはずだけど、
それを見ようとする視点がないと、なかなか記憶には残らないものですね。
薔薇のトゲで怪獣に変身します。
そして、
秋といえば「ひっつきむし」!
ヌスビトハギにイノコズチ、
それから、子どもに人気のアメリカセンダングサ。
マジックテープのアイデアはこの仕組みを元に作られたのだとか
春にもあるけど、秋はひっつきむしの最盛期!
ということで、ぜひ今シーズンは探してみたいものです。

ひっつきむしだけ集めた図鑑も出てる!
お次は、昔はよく遊んだ数珠玉!
ノギの部分を抜けば、穴が開いて、ビーズのように糸を通してネックレスが作れます。
それから、胃腸薬としても使われる、ゲンノショウコ
いい香りのするショウブ
これらの植物は湿地が減ってきているために、昔ほどよく見なくなりました。
旧暦の6月5日がじつは菖蒲湯をするのに丁度よくショウブが伸びてるのだとか
柏の葉っぱも、桃の花も、行事に使われる植物は旧暦の方がちょうどよい
もともと日本人の生活は自然と暦が寄り添っていたんですね。
植物の知識を入れた後は、
講義の方もしっかり行います。
マリオさんたちは
なぜこれほど、野外活動を重視しているのでしょう。
森林には癒しの効果があります。
森林の中を歩くとなぜか血圧が下がるし、
フィトンチッドという木から出ている物質は人の心を鎮める効果があるのだそう。
それに森の中は真夏の日でも若干涼しい。
だけど、野外活動をする理由はそれだけではありません。
子どもの教育面も、人間関係も、全てひっくるめて考えながら
野遊びを行なっているのです。
マリオさんは、教育を行う中で目指すものは
「自立」と「自律」だと思っていると話します。
自立とは、主体的に
考えて、判断して、行動して、省みて
というサイクルを繰り返し、
自分から物事を学ぼうとしたり、関わろうとしたりするような
ちゃんと人と繋がれるような
助けてほしいときには人に頼めるような
そういう繋がりを作れることが、本当の自立になるのではないかと。
そして、自律は自分をコントロールできるということ。
人間は3歳くらいまでは体を動かすための脳のネットワーク作りが優先して発達する。
それからその後、だんだん自分の気持ちを盛り上げたり、落ち着かせたり、コントロールできるようになるのだそう。
その時期にどんな体験をするか、どんな風に人と繋がるかはとても重要な要素です。
自然の中では、
春と夏とで植物が変化します。
蝶々が飛んできます。
綺麗な花も咲いているし、
できなさそうでもやってみたらできた、とか
できなくて悔しい、とか
心が動く瞬間がたくさんあります。
植物の質感を肌で感じたり、
いろんな仕組みを体感したり、
頭の中にカオスがたくさんできて
それが学校で学習したときに整理され、体が覚えているので腑に落ちる。
それから、
虫とか花を見つけたとき、
草笛ができたとき
ザリガニが掴めたとき、
「ねーねー、見て見て!」
と人に自慢する。
それが自分の自信に繋がり、コミュニケーション力もついていく。
山道を走り回って体力がつくだけではなく、
面白いことやできることが自然の中にはたくさんあって
子どもたちも意欲的になっていくのではないかと。
マリオさんは幼児教育、体育をやっていくうちに
結局のところ、究極の体育は野外で遊ばせることだと辿り着いたそうです。
後半はワークショップ
まずは小指と親指を交互に入れ替える。
なかなか難しい。。
もしもし、かめよ、かめさんよ。。。
の歌に合わせて鼻、耳を掴みます。
クロスができない!
人間は普段クロスする動作はあまりしないから、自然にはできない。
だけど、練習すればできるようになるそうです。
だからスポーツはあんなに盛り上がるんですね
それから、大人同様、子どもと接するときには人間関係におけるコミュニケーション能力が重要になってきます。
ということで、信頼関係のワークショップ!
ツタンカーメンの状態で、相手に支えてもらいます。
足が出る人は用心深い
全然平気な人は、人を信頼しやすいので詐欺にご注意!
そして相手に信頼してもらえるように声がけをすることによって
用心深い人も相手を信頼できたり
信頼して支えてもらうと気持ちがよかったり
声がけなして倒れてきたら、支えないといけない状況に置かれたり、
そうやって人との信頼関係ってできていくんだなーということが体験できました。
最後にグループに分かれて、指令書を解いていきます。
・川田さんの隣の人は、猿を飼育している
・犬を飼っている人は、桃を栽培している
。。。
各自が持っている情報を頼りに課題を解いていきます。
課題が解けた班、表を作って整理した班、なぜか違う答えが出てきた班
それぞれどういう行動をしたのか振り返り、次につなげる
人と人との間を生きるのが人間、人との関係をどのように築いていくか
子どもだけでなく、大人になってもいつまでも学ぶところは多いです。
昨年度はフィールドワークを課外活動として行ったので4回で行なった講座、
今年度は3回で行なったので、ぎゅぎゅっと濃縮版の座学でした。
昨年も受講してくれた方も何名かいるので、
マリオさんは、また違った内容を準備してくれて、とっても面白い3回講座でした。
最後、4回目はいよいよ森でのフィールドワーク!
座学でも十分面白いマリオさんですが、森ではさらにパワーアップ!
皆さま最後まで楽しく学びましょう〜^^/